APS工法は、株式会社アップルピンシステムズが開発した アップルピン接合を用いた木造構法です。
木が本来持つ「軽さ」「粘り」「加工性」といった長所を活かしながら、木造の弱点になりやすい 接合部の性能 を高めることで、木構造を一段階進化させることを目的としています。
木造は優れている。だが、弱点もはっきりしている
木造建築は、軽く、粘り強く、環境負荷も小さい、非常に優れた構造です。
一方で、構造性能を左右する要素として、「接合部が弱点になりやすい」という課題も抱えています。
柱や梁そのものが強くても、それらをつなぐ部分が弱ければ、建物全体の性能はそこで頭打ちになります。
断面欠損を抑え、木の性能を活かす接合
従来の仕口・継手では、木材を大きく欠き取る必要があり、接合部が構造的な弱点になりやすい面がありました。
APS工法では、欠き込みを最小限に抑えつつ金物を内蔵することで、木材本来の断面性能を活かした接合を可能にします。
弱点を補うのではなく、構造として進化させる
木構造進化論
APS工法は、木材の伸び縮による金物の緩みを防ぎ、力の伝わり方を偏らせない特徴があります。
柱・梁の内部に アップルピン と呼ばれる専用金物を内蔵し、ピン接合によって部材同士を一体化させることで、接合部そのものの性能を引き上げる構法です。
この考え方は、木を否定するのではなく、木の特性を前提に、構造を進化させるという思想に近いものです。
在来工法はギプスのように脇から補強する形となり地震など様々な方向からの力に対し偏芯しています。
接合部の芯にアップルピンが納まるのでバランスが良くなり、骨格を強化する為、骨太な強い構造体になります。
金物が見えないことは、構造的な意味を持つ
アップルピンは木材内部に納まるため、外部にボルトやナットが露出しません。
これは単なる意匠上の話ではなく、
- 接合部のガタつきが生じにくい
- 長期的に安定した力の伝達が期待できる
- 設計上の自由度を確保しやすい
といった、構造的な合理性につながります。
在来軸組をベースにした「進化型木構造」
APS工法は、全く新しい理論の構造というより、在来軸組工法をベースに、良さをを進化させる構法です。
そのため、
- 間取りの自由度を保ちやすい
- 設計条件や敷地条件への対応力が高い
- 建物ごとに最適な構造計画を組み立てやすい
といった特性があります。
萩森建設では、構造計算に基づき、APS工法を採用するのが合理的かを判断し、木造の特性を活かした構造計画を行っています。
