3つの施工事例から、吹抜け・張り出し・SE構法の考え方を紹介します。
大きな窓がほしい。それだけでは構造は決まりません
「庭へ大きく開く窓がほしい」「車を横に並べられるガレージにしたい」「1階を小さくして、2階を広く使いたい」。こうした希望は、間取りだけでは決まりません。柱と梁をどこに置くか、基礎へどう力を伝えるか、現場へ材料を運べるかまで、早い段階で一緒に考える必要があります。
このページでは、萩森建設が手がけた3つの建物を例に、木造で大きな空間をつくるときの考え方を紹介します。
実例で見る、三つのつくり方
1階をガレージにした4階建て
1階に間口の広いガレージを設け、住宅用エレベーターも備えた4階建てです。耐震等級3(許容応力度計算)の長期優良住宅で、耐火建築物でもあります。このような計画では、大きく開けたい場所と、上階からの荷重を受ける場所の両方が設計条件になります。
小さな1階の上に、21畳のLDK
1階をコンパクトにし、その上へ21畳のLDKを載せた住まいです。柱を置く場所が限られる1階と、山の景色を取り込みたい2階を、別々ではなく一つの構造として考えています。
湖へ開くLDKとデッキ
リビングとダイニングの先にウッドデッキと湖が続きます。吹抜けには木の梁を見せ、窓の大きさだけでなく、室内から外へ視線が抜ける位置まで整えました。
SE構法を使うかどうかは、形と条件で決めます
SE構法にすれば、どんな形でもできるわけではありません。敷地、階数、荷重、地盤、基礎、接合部、搬入条件まで含めて、計画が成立するかを確かめます。
一方で、柱の位置がガレージやLDKの使い方を大きく左右する計画や、1階と2階の形が大きく違う計画では、構造を後回しにしないことが大切です。間取りが固まってから柱を足すより、最初から意匠と構造を一緒に考えた方が、希望を残しやすくなります。
相談のとき、最初に見せていただきたいもの
図面が完成していなくても構いません。手元にあるものだけで、話を始められます。
- 敷地図や、不動産会社から受け取った土地資料
- 「こんな窓にしたい」「この車を入れたい」が分かる写真や寸法
- 今考えている間取り、または手描きのメモ
- 総額の上限や、優先したいこと
ここまで分かれば、在来軸組で考えるか、SE構法まで比較するか、先に道路や搬入条件を調べるかの順番をつけられます。
張り出しや、変形した建物を考えている方へ
2階の張り出しや凹凸の多い建物は、構法とは別に、形そのものの注意点があります。建物形状・凹凸・オーバーハングの考え方もご覧ください。
