倒産リスクを“自分で消す”支払いルール
豊橋でも、地元で知られた住宅会社(タイコウハウス)さんの破産申請がニュースになりました。
家づくりは金額が大きいぶん、「もし依頼先が倒産したら…」は他人事ではありません。
ただ、安心のために「完成保証制度」に入ればOKかというと、そこも注意点があります。
完成保証は“万能”じゃない(上限がある)
住宅完成保証制度は、工事が止まったときに「前払い金の損失」や「引継ぎで増える工事費(増嵩工事費用)」の一部を保証してくれる仕組みです。
でも、保証額には上限があり、請負金額の 20〜30%程度が目安とされることが多いです。
制度によっては「増嵩工事費用は20%」のように割合が明記されているものもあります。
つまり、“保証に入っていても自己負担が出る”可能性は普通にある、ということ。
じゃあ、施主が一番ラクにリスクを消す方法は?
結論はシンプルで、これです。
「工事の進捗(出来高)以上に、お金を払わない」
完成保証が発動するのは、基本的に「損害が出たとき」です。
損害の大半は、**前払い=“出来高より多く払った分”**で発生します。だから、ここをゼロに近づければ、倒産しても金銭ダメージは極小になります。
言い換えると、
累計支払額 ≤ 累計出来高(完成している金額)
これを守るだけ。
目安:この支払い条件は“超えない”
(※地域や契約形態で調整は必要ですが、考え方の芯はここです)
- 契約時(着工前):多くても100万円まで(少ない方が安心)
まだ現場は動いていません。「契約の証」としての範囲に留める。 - 着工時:多くても請負金額の1割まで
ここで2割・3割を求められたら、理由と根拠を要確認。 - 上棟ごろまで:多くても3割まで
上棟前後は金額が大きく動きやすい時期。ここで払い過ぎると危険度が跳ね上がる。 - 以降は“工事高(出来高)に応じて”分割で支払う
たとえば「屋根・外壁の防水まで」「断熱・ボードまで」「仕上げ完了」「引渡し」など、**“出来高が見える節目”**で。
このルールを守れない条件を出してくる会社は、規模が大手でも注意が必要です。
特に危ない合図:「先に払えば割引します」
これは本当に多いです。
でも **割引の原資は“あなたの前払い”**です。
- 「今月中に入金なら値引き」
- 「材料が上がる前に入れて」
- 「着工前に半分入れて」
こういう条件は、完成保証に入っていても事故時に自己負担が出る可能性があります(保証上限があるため)。
基本は乗らない。ここは強く言い切っていいです。
そもそも、あなたの工事に必要な資材を購入するお金なら、金融機関も低利で融資してくれます。割引してまでお金が早くほしいということは健全とは言えない場合が多いです。
出来高(進捗)って、どう確認する?
難しく考えなくて大丈夫です。次のどれかを押さえればOKです。
- 工程表と支払スケジュールを、契約書に紐づける(“いつ・何が終わったら・いくら”)
- 請求時に「出来高の根拠」を出してもらう(写真/現場立会い/簡単な出来高報告)
- 不安なら 第三者の検査(住宅検査、監理、金融機関の出来高確認など)を挟む
※制度によっては「出来高確認前に支払うとサポート対象外」などの注意書きがあるサービスもあります。
完成保証に入れる会社
その会社が、完成保証制度に入れるかどうかは重要です。完成保証に入れる会社は、そもそも倒産リスクが小さいのです。(保証会社が会社を審査するので。)完成保証に入れない会社ほど完成保証が必要なのですが、保険会社は引き受けてくれないわけです。
完成保証に入れる会社は、完成保証に入る意味が小さいというのは、何とも言えない現象ですね。(^^;
萩森建設の場合:完成保証に入れるけれど、入る必要のない支払いスケジュール
萩森建設では、完成保証が使えるように登録しています。しかし、実際には完成保証制度をお使いいただく必要のない支払スケジュールを提案しています。
契約時の証拠金以外は、工事の進捗以上の支払いにならないように、支払回数を5回以上に設定しています。
金額は、契約時に概算で決定することになりますが、その際に詳細に説明させていただいています。
