センサー照明は、点灯時の便利さより、使用中と退出後にどう消えるかで使いやすさが決まります。自動消灯を基準に、向く場所と設定の考え方を説明します。
人が離れたら消えてよい場所か
玄関に入ると照明がつく。両手がふさがっているときにも、暗い中でスイッチを探さなくてよい。センサー照明の便利さは、点灯した瞬間に分かります。
しかし、計画するときに先に考えたいのは、その照明がいつ消えるかです。
センサー照明は、人を見つけて自動点灯する照明であると同時に、人がいないと判断すれば自動消灯する照明です。この「自動で消える」が、その場所の使い方と合っているかどうかで、使いやすさが決まります。
センサー照明に向いているのは、使い終わる時点が分かりやすく、人が離れた後は暗くなってよい場所です。
たとえば玄関や廊下、収納などは、通過したり物を出し入れしたりした後に、その場所へ照明を残しておく必要があまりありません。人が来ればつき、離れれば消えるという動きが、場所の使い方と合いやすいところです。
ここでは「手を使わずにつけられる」こと以上に、「使い終えた場所が自動的に消灯状態へ戻る」ことが役に立っています。
消えてほしくない時間を先に考える
同じセンサー照明でも、トイレ、洗面、作業場所などでは判断が変わります。
人がその場にいても、いつも大きく動いているとは限りません。センサーの方式、検知範囲や設定によっては、動きの少ない時間が続くと、人がいないと判断して消灯することがあります。
そのとき「もう一度動けばつくからよい」と考えられる場所もあれば、途中で暗くなること自体が不快な場所、危険につながる場所もあります。
階段や段差の近くなら、移動中に先の照明が消えないか。トイレなら、静かに座っている時間をどう扱うか。作業場所なら、手元を見たまま動かない時間がないか。センサーを付けるかどうかは、点灯場面よりも、こうした消灯場面から考えた方が判断しやすくなります。
センサーの位置は、点灯のタイミングを考えて決める
センサーをどこに付けるかは、照明をいつ点灯させたいかで決めます。
玄関扉を開けた時点でつけたいのか、廊下へ入った時点でよいのか。階段なら、最初の段へ足をかける前に点灯するか。必要な場所へ入る前に人を検知できるよう、センサーの位置と検知範囲を調整します。
この確認は、実際に歩いて照明がつけば、その場で結果が分かります。そのため、センサー照明の打合せは、どうしても「どこで反応させるか」「きちんと点灯するか」が中心になりやすくなります。
一方、自動消灯が使い方に合っているかは、点灯した瞬間だけでは分かりません。しばらく滞在する、動かずに作業する、次の場所へ移るといった一連の行動まで考える必要があります。消灯までの時間を調整することはできますが、自動で消えること自体が困る場所なら、時間の設定だけでは解決しません。
「自動で消えてよい場所」から決める
センサー付き照明は、すべての照明操作を自動化するためのものではありません。
まず、人がいなくなったら自動で消えてよい場所を選ぶ。採用を決めたら、必要な時点で点灯するようにセンサーの位置と検知範囲を決める。さらに、使用中に消えないよう消灯までの時間を調整する。
この順番で考えると、「反応よくつくのに、暮らし始めると使いにくい」という失敗を減らせます。点灯のタイミングはセンサーの位置で整えられます。その前に、その場所が自動で消えてよい場所かを考えておくことが大切です。
なお現在は、単純な人感センサーによる制御だけでなく、時間帯やほかの機器の状態に応じて照明を動かすスマート制御もできます。
