出来高以上に払わない、完成保証の対象確認など、倒産リスクから施主を守る5つの視点を解説します。
工務店の倒産リスクから身を守る最も直接的な方法は、「工事の進み具合以上にお金を払わないこと」です。会社の信頼性や完成保証の確認も大切ですが、会社を完全に見抜くことはできません。出来高を超えて先払いしないことは、契約前に自分で確認できる、いちばん確実な守りです。
① 会社の規模だけでは安心は測れない
売上高や従業員数は会社の大きさの材料にはなりますが、大きいこと=倒産しにくいことではありません。規模が安心材料になりやすいのは、その数字が外から厳しく見られている場合(上場して情報開示・監査を受けているなど)です。もちろん上場していれば倒産しないわけではありませんが、規模で測るなら売上や人数そのものより「上場しているか」の方が判断材料として見やすいです。
② 完成保証は「自分の家が対象か」で見る
完成保証は、住宅会社が倒産したときに工事の引き継ぎや前払い金の損失を一定範囲で補う制度です。ただし会社が制度に加入しているだけでは不十分で、大切なのは自分の家・自分の契約に実際に保証が付いているかです。ホームページの「完成保証加入」は会社の説明にすぎません。特に見るべきは、見積書の中に完成保証料が計上されているか。完成保証は1件ごとに対象かどうかが決まるため、最終的には保証書や保証番号で、自分の家が対象になっているかを確認しましょう。
③ 着工前の支払いは「累計でいくら」で見る
着工前の支払いは、できるだけ小さく抑えるのが基本です。目安は累計1割以下。注意したいのは、契約金・着手金・申込金・準備金など別々の名前で請求されるケースで、一つひとつは小さく見えても合計すると着工前に大きな金額になることがあります。累計2割でもかなり慎重に確認したい水準で、着工前に3割以上を求められる場合は、原則として候補から外すくらいの危険信号と見た方がよいでしょう。金額の「名前」ではなく、着工前に合計でいくら払うのかを見ることが大切です。
④ 融資を使うときは「渡したお金」を見る
注文住宅では建物完成前に着工金や中間金が必要になり、つなぎ融資などを使うことがあります。ここで大切なのは融資が実行されたかどうかではなく、そのお金が住宅会社にいくら支払われたかです。融資が実行されていても、まだ住宅会社に渡っていなければ倒産時の損失には直結しません。一方、自分の口座を通らず金融機関から住宅会社へ直接お金が動く場合、「払った感覚がない」のに支払い済みになっていることがあります。倒産時に戻りにくいのは、すでに住宅会社へ渡ったお金です。融資を使う場合は、支払いのタイミング・金額・送金先を自分でも確認しておきましょう。
⑤ 最優先は「出来高以上に払わない」
信頼できる会社を選ぶことも完成保証を確認することも方法の一つですが、倒産リスクに最も直接効くのは、工事の進み具合以上にお金を払わないことです。現場が3割まで進んでいるなら支払いも3割程度まで、現場がまだ始まっていないなら支払いも最小限に。この考え方を守れば、万が一のときも損失を小さく抑えやすくなります。会社を信じることと、先に払いすぎないことは、分けて考えましょう。
よくある誤解
- 「大手だから倒産しない」:規模と倒産しにくさは別。情報が外から監視されているか(上場など)が判断材料です。
- 「完成保証加入の会社なら安心」:会社の加入と、自分の契約が保証対象かは別。見積書・保証書で確認します。
倒産リスクについてよくある質問
Q. 会社の規模が大きければ倒産しにくいですか?
必ずしもそうではありません。売上高や従業員数は会社の大きさの材料ですが、大きいこと=倒産しにくいことではありません。規模が安心材料になりやすいのは、上場して情報開示や監査を受けているなど、数字が外から厳しく見られている場合です。
Q. 完成保証に加入している会社なら安心ですか?
会社が制度に加入しているだけでは不十分です。大切なのは自分の家・自分の契約が実際に保証の対象になっているかです。見積書に完成保証料が計上されているか、保証書や保証番号で自分の家が対象かを確認しましょう。
Q. 着工前の支払いはどこまでが安全ですか?
着工前は累計1割以下が目安です。契約金・着手金・申込金など別々の名前でも合計で見ることが大切で、累計2割でも慎重に、3割以上を求められる場合は原則として候補から外すくらいの危険信号と考えた方が安全です。
Q. つなぎ融資を使うとき何を確認すればよいですか?
融資が実行されたかではなく、住宅会社にいくら支払われたかを確認します。倒産時に戻りにくいのはすでに会社へ渡ったお金です。口座を通らず金融機関から会社へ直接送金される場合もあるため、支払いのタイミング・金額・送金先を自分でも確認しましょう。
Q. 倒産リスクから守るために最も優先すべきことは?
工事の進み具合以上にお金を払わないことです。現場が3割なら支払いも3割程度に抑えるという考え方を守れば、万が一のときも損失を小さくできます。会社を信じることと、先に払いすぎないことは分けて考えるのが大切です。
萩森建設の場合
萩森建設では、原則として出来高以上に先にお金をもらいすぎないことを、安心の基本に置いております。さらに完成保証に加入したい場合は、ご相談ください。
支払い計画を、自分の家づくりで確かめる
手を動かして整理したい方は、5問の「倒産から自分を守る」クイズで考え方をおさらいできます。資金と契約の整理は次のページもどうぞ。
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